別れ話かと思いきや抜打ちプロポーズ
高校の同級生の彼氏と付き合い始めて10年、30歳を目前に結婚の2文字を意識していた私。
周りの友達はどんどん結婚しはじめて、出産していき焦っていました。
男女の結婚への意識の差がはっきりと出ますよね。
結婚するのか分かれるのか長いながーい春にピリオドを打ちたくて、彼氏にどう思っているのか真剣に話をしてみようと思っていました。
ずるずると惰性で交際を続けていくのはイヤだったし、時間を無駄にしたくなくてはっきりして欲しい!と話すつもりでした。
そんな決意をして彼氏と食事の約束をしました。
約束の日、彼氏はいつになく緊張していて、私の思いを察しているのかと思いました。
意を決して私が話を切り出そうとした瞬間、「先にオレの話を聞いてくれ」と彼氏が言いました。
いつもと違う彼氏の表情から、私は咄嗟に別れ話を持ちかけられると思っていました。
だけど開口一番、彼氏が言った言葉は「結婚してずっとオレのそばで笑っていてほしい」でした。
私も突然のことでびっくりしたのですが、それまでの緊張の糸が切れて、泣きながら「もちろん喜んで!ずっとその言葉を待ってたの」と応えました。
別れ話だと勘違いしていた私にとって超サプライズなプロポーズでした。
男の人は、あるきっかけを与えてあげないと、口に出さないものなのですね。
これは武士の遺伝子が残っている人だけなのでしょうか。
ただ、風俗でバイトして結婚資金を貯めていたのは、墓場まで持っていきます。
理論的と感情的と
喧嘩をすると、男は理論的に順序を追って話をすることができるが、女は感情最優先で話をしてしまう。
私は男脳だと思っていたが、年齢を重ねるにつれて感情最優先になってきていて、危ない傾向だ。
感情的になって、怒りをぶつけるのは嫌われる。
そんなことは誰でも分かっていて、好きで激高しているわけではない。
あふれ出す涙を止められなくて、これまでの不満がどんどん口から出てしまって、自分で何を言っているのか分からない。
そんな私を否定しないでよ!と言ってしまう。
冷静に分析している今、考えてみると、女って面倒くさい。
相手を責めず、怒らず、涙を流さない。
そんな風に喧嘩や別れ話をしましょう、と言われたところで、それができる女は元から恋愛感情が冷めていたんだろうきっと。
好きだから冷静になれ、とは無理難題なのだ。
10代のときの方が、冷静に話すことができていたように思える。
別れ話に発展するほどの喧嘩をしても、はい分かりました、とあっさり。
激高するのが億劫だと感じていたということは、そもそもそんなに好きじゃなかったんだろうきっと。
今となっては、押しつけがましく、ワガママ。
あなたのことを考えて言ってるのよ!という名の自分の意見のごり押しオンパレードだ。
だから、お互いの道を歩むために別れました、という芸能人カップルを見ても、きっと冷静ではなかったんだろうと思う。
会見を開くときには冷静だが、その場では叫んだり、泣いたり、地獄絵図だったと思う。
理論的になれる相手とはもともと恋に落ちないだろうし、感情がセーブできないから恋が始まった。
だから、終わるときもセーブできない。
いくつになっても私はこうだろうな。