男女間での「かわいい」の違い

よく男性から、「女が言うかわいいはあてにならない」という意見を聞く。
かわいい子を紹介してよ、というシチュエーションでの話だ。
要は、かわいいと聞かされていた子が全然好みではなかった、という件についてのクレームである。

この事実は、男女の美的感覚の違いを如実に表していて面白い。
色々な意見をまとめると、女性が言うかわいい、というのは、その人の持つ全体の雰囲気を指すらしい。
洋服、髪型、メイク、そして内面から出る雰囲気、と全ての要素をひっくるめた「かわいい」である。
一方男性の言うかわいいは、ただ単に容姿だけに対する「かわいい」なのである。
女性のかわいいは、その漠然とした雰囲気のことなので、実際容姿という要素だけを取ってみると、誰が見てもかわいい、というのではない場合が多い。
けれども男性は誰が見てもかわいい子を求めるので、雰囲気は大して重要ではないし、別におしゃれでなくてもよい。
ということに加えて更に忘れてはいけないのは、女性が女性を紹介する場合、無意識に自分と比較している場合が多いということである。
これは要注意ポイントだ。
女性からの紹介の場合、自分よりもかわいくない、もしくはぎりぎりちょっとかわいくない位のラインを推されることが多いのだ。
これは決して悪気があるわけではない、無意識のことと言っていいだろう。
女性の美に対するプライドというのは、こんな風に激しいものなのだ。
逆に、不思議なことに男性が男性を紹介する場合、そうした動きは見られない。
「こいつイケメンだから」といって実際にイケメンを紹介する男性が多いことに驚かされる。
素直なのだろうか。
男同士の友情というものは、こうしたストレートなものなのだろうか。
男女というのは、もはや分かり合えない別次元の生き物なのかもしれない。